• みんながパイオニアに
    なり得る環境になってきた

  • バッファローチェックを生んだアメリカ最古のアウトドアブランドとして、時代を切り拓いてきたWOOLRICH。そんなブランドと同じパイオニアスピリッツを持ち、自分らしい生き方で、ジャンルも超えて活躍するキーパーソンにインタビューしていく特別連載企画第3弾。モデルとして、母として、社長として。新たな働き方を実践し、世の女性に勇気を与えている申真衣さんに話を聞いた。

    ―WOOLRICHについては昔から知っていましたか?

    WOOLRICHはアウトドアブランドだと思っていたけど、こんな日常的な服があるとは知らなかったです。実はこのチェックをバッファローチェックと呼ぶということも知らなかったんですが、カート・コバーンが着ているようなイメージはありました。

  • ―いわゆる90年代のアメカジですよね。アメリカにはどのようなイメージを持っていますか?

    ニューヨークやサンフランシスコには何度も行ったことがありますが、すごくユニークな国ですよね。湾岸部と内陸部で、経済も考え方もかなりギャップがある。人種も多様な中でなぜ一つの文化圏として保たれているのか不思議だったんですが、その理由の一つが“アメリカン・ドリーム”があるからじゃないかな、と思うんですよね。アメリカではどんな人たちも成功できるという共通認識があって、そのストーリーが美しく描かれてきたから、素晴らしい国だと思えてきたんじゃないかな。最近は医療の問題など今まで見えなかった情報が見えるようになって、少し難しい状態ですけどね。

  • ―“アメリカン・ドリーム”という言葉もゴールドラッシュの時代の言葉ですね。190年前から続くWOOLRICH同様、自分らしい新しい働き方で自由に活動する申真衣さんもパイオニアという言葉がぴったりだと思います。自身ではその点をどのように捉えていますか?

    働き方が変わってきて、私に限らずみんながパイオニアになり得る環境になってきたと思うんです。一つの会社に長く勤めることが良き人生だと思われていましたが、どうやらそうではないらしいとみんなが気づき始めている。平均寿命が伸びて、多くの人が長く働かざるを得ないだろうし、長く働きたい人もいる。例えば80歳ぐらいまで働くとすると、一つの会社に勤め続けることはあり得ない。その中でどう選択していくのかが出発点ですよね。『VERY』のモデルをやるようになったのは縁があったからですが、モデルの仕事をしていると、会社員として働いている中では得られない表現ができたり、私の話を聞きたいという人が増えてきたりして、とても楽しいです。

  • ―仕事という意味ではWOOLRICHのウエアはアウトドアウエアとしてワーカーたちにも愛されてきました、ご自身が仕事をする上ではどんな服を着ていますか?

    ファッションはコミュニケーションのツールだと思っているんです。私の中ではファッションにあまり興味がない人にも不快感を与えないということが大事なこと。私はモノが少ない中で生きていて、同じ服ばかり着ているんですが、その中でも何かしら新しいものを身につけて、自分をアップデートするようにしています。好奇心って服にも当てはまると思うんです。今日みたいな白と黒のチェックは、どんなスタイルにもハマりそうですよね。職場に行ったりする時にも自然に取り入れられるかなと思って着てみました。

  • ―さまざまな仕事をする申真衣さんが、活動を通じて1番伝えたいことはなんでしょう

    多くの人の働き方が型にハマらなくなっていくわけじゃないですか。そのことによって自由度はすごく増すと思うんですけど、“自分の働き方が正しいのか?”、“将来につながっているのか?”と不安を感じる人もいると思うんです。そんな人たちをうまく励ましていきたい。私自身もキャリアの中でうまくいかなかったことももちろんあります。いろんな形があって大丈夫だし、リカバリーの方法もきちんと示すことができればいいなと思っています。

    モデル着⽤:WOOLEN CAPE ¥48,000
    (9⽉中旬発売予定)*価格は税抜き表記です

  • 申真衣 東京大学経済学部経済学科卒。ゴールドマン・サックスで活躍後、ミダスエンターテイメントを創業し、代表取締役社長に就任。2020年3月からは「VERY」の専属モデルとしても活躍中。4歳の女の子の母でもある彼女。華麗な経歴と高いファッションセンスに加え、“はたらくママ”としてそのライフスタイルにも注目が集まっている。